花が長い間、色あせることなく咲き続けていることから、センニチコウ(千日紅)と名付けられたと言われている草花。今回はドライフラワーや切り花にも人気のセンニチコウについて、育て方や植え付け方法、手入れや増やし方などをご紹介していきます。
センニチコウ(千日紅)とは?
センニチコウ(千日紅)
科・属名 | ヒユ科 センニチコウ属 |
園芸分類 | 草花 低木 |
形態 | 一年草 多年草 |
耐寒性 | 弱 |
耐暑性 | 強 |
センニチコウ(千日紅)の特徴
丸くてフワッとしている花がとても可愛らしいセンニチコウ。町や公園で見かける機会も多いのではないでしょうか?
もっとも目にする種類のセンニチコウは、暑さに強い一年草の分類の扱いです。初夏から秋の時期まで、花壇や庭を長期間彩ります。
白やピンク、紫の花がポンポンと咲き、鮮やかな花色を保ちます。咲き終わると、次第に下の方から白っぽくなっていき、やがてひとつの花が枯れていきます。
センニチコウは種類によって、一年草、多年草があり、多年草のものは地上部を枯らして越冬します。ほとんどは霜が降りる時期に枯れてしまうので、その前に切り花にして楽しんだり、ドライフラワーにして室内で飾ってみてはいかがでしょうか?
センニチコウ(千日紅)の種類
センニチコウ・ファイヤーワークス
「ファイヤーワークス」は、日本語で「花火」を意味します。フワッと広がる花の先端が黄色く色づき、まるで花火が弾けたかのように見えませんか?ビビットな色合いのピンクは、人目を惹く鮮やかさ。センニチコウの中でも、ユニークで存在感のある種類です。
また、センニチコウ・ファイヤーワークスは、多年草に分類され、寒い時期になると、地上部を枯らして越冬します。寒さに強いところも嬉しいポイントです。
キバナセンニチコウ
赤やオレンジ色の花色が特徴の種類で、生長すると背丈が1mになることもあります。
通常のセンニチコウと同様、暑さに強く、育てやすいです。
育て方のポイントとしては、背丈が大きくなるので、支柱を立ててあげるといいでしょう。
センニチコウ
草花の苗/千日紅(センニチコウ) 高性:オードリー パープルレッド3号ポット 3株セット
通常のセンニチコウは品種によって、高く生長する高性タイプか、コンパクトにまとまる矮性タイプがあります。
苗を購入するときは、鉢植えにするのか、庭植えで楽しむのかを決めておき、生長の仕方が合う方を選ぶようにするといいでしょう。
ラベルをチェックすると、生長の仕方が記載されているものがあるので、購入前に一度、確認してみてくださいね。
センニチコウ(千日紅)の育て方
環境
日当たりと風通しがいい場所
センニチコウに適した環境は、日当たりがよく、風通しがいい場所です。
たくさん日に当たることで、花付きがより一層多くなります。風通しをよくすると、蒸れによるカビや病害虫の発生を減らしてくれるでしょう。
鉢植えで育てる場合には、日中を通して日に当たる場所に置くようにします。長雨や梅雨の時期には、軒下の風通しのいい場所で管理しましょう。
用土
水はけのいい土作りを目指そう
庭植えにする場合には、水はけのいい土作りを心がけましょう。腐葉土や堆肥をすき込むと、土壌の改善に繋がります。
鉢植えで育てるのであれば、市販の培養土で十分に育ちます。自分で土をブレンドするなら、赤玉土6〜7:腐葉土3〜4の割合で作ります。さらに、水はけをよくしたければ、酸度調整済みのピートモスなどを加えてみましょう。
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水やり
土の表面が乾いたら
水やりは、土の表面が乾いてから与えます。鉢植えの水やりをする際には、鉢底から水が流れ出るまで、たっぷりと与えてください。
庭植えの場合、ほとんど水やりは不要です。しかし、植え付けて約1ヶ月くらいの間は、水分を吸い上げる力が弱いので、土の表面が乾いていたら水やりをしてあげましょう。
夏場は活力剤を入れて水やりをしよう
センニチコウは丈夫な草花ですが、夏場に水切れを起こすと、葉が茶色くチリチリになってしまうことも…。暑い夏は、草花も夏バテを起こしてしまうことがあるのです。
そんな草花の夏バテを防ぐため、水やりの時に活力剤を与えてみましょう。水に規定の量の活力剤を希釈し、鉢底から水が流れ出るまで与えてください。
また、活力剤は草花の夏バテを予防してくれるだけでなく、草花に元気を与えてくれます。ときどき、活力剤を入れて水やりをしてみるといいかもしれませんよ。
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肥料
緩効性肥料なら1〜2月に一度
植え付ける時に、緩効性肥料を元肥として、用土に混ぜ込んでおきます。
センニチコウはとても開花期が長い草花なので、追肥は必ず行いましょう。緩効性肥料なら1〜2月を目安に規定の量を一回与えます。
肥料は多すぎると、草花が肥料焼けを起こしてしまうこともあるので、必ず決められた量を守って与えてください。
液体肥料なら1週間に1回
液体肥料を追肥で与える場合には、1週間に1回を目安に与るようにします。
注意点は、原液のまま使わないようにすることです。ラベルにどれくらい薄めて使うのか記載されているので、そちらを参考にしつつ、必ず薄めて使うようにしましょう。
植え付け
植え付けの仕方【鉢植え】
<用意するもの>
・鉢
・鉢底石
・用土
・元肥
・センニチコウの苗
・土入れ
・棒や割り箸
ここからは、鉢植えの植え付け方法をご紹介していきます。
まずは、鉢に鉢底石を敷き入れましょう。鉢底石は、鉢底穴からの用土の流出を防ぎ、排水性をよくするといったメリットがあります。鉢底石の代わりに、赤玉土の大粒でも代用可能です。
次に、元肥を混ぜ込んだ用土を入れていきます。鉢の1/3程度の高さまで、土入れを使って入れます。
センニチコウの苗をポットから引き抜き、根が回っている場合には優しくほぐします。そして、鉢にセンニチコウの苗を植え付けていきます。
上手な植え付け方法のコツは、ウォータースペースを作ること。センニチコウの苗の株元が、鉢の縁から3cmほどの高さになるようにし、水が溜まるようなスペースを設けてください。こうすることで、水やりの際に土が流れ出ず、簡単に水やりができるようになります。
ちょうどいい高さに植え付けられたら、土入れを使い、隙間にも土を入れていきましょう。棒や割り箸で土をゆすり、細部まで土を入れ込んだら植え付けの終了です。
植え付けの仕方【地植え】
庭や花壇に地植えするときは、事前に用土を改良し、元肥を施しておきます。ポットからセンニチコウを出し、根が白くなるほど回ってしまっている部分は少しほぐしましょう。
次に、シャベルを使って穴を掘ります。苗を入れて高さを調節し、センニチコウの株元が深植えにならないように気をつけましょう。周囲より少し高くなるように植え付けると、水はけがよくなります。
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手入れ
切り戻し・剪定をしよう
センニチコウは種類によって、高く生長するものがあります。そのまま放っておくと、雨や風で倒れやすくなってしまうことも…。ある程度の高さになったら、切り戻しや剪定といった手入れを行ってみましょう。
切り戻しの仕方は半分くらいの高さ、もしくは1/3くらいまでの高さまでにバッサリと剪定をします。このとき、一枚でも葉を残すようにして剪定をしてください。または、脇芽がある位置で剪定をするといいでしょう。
他にも、密集している部分があれば剪定します。風通しを良くし、病害虫の発生や蒸れを予防しましょう。
色が変わったら花がら摘み
花は長く咲きますが、次第に下の方から色がなくなっていきます。色が変わってきたら、花がらを摘み取ってあげましょう。
花がらを摘み取ることで、次の花が開花しやすくなり、見た目も良くなりますよ。
増やし方
センニチコウの増やし方は種まき
センニチコウは種まきが基本的な増やし方です。
発芽温度は20〜25度。そのため、気温が上昇してくる4月〜5月の時期が種まきにおすすめです。
種まきは、一度に花をたくさん増やすことができるので、庭や花壇が寂しい方は、ぜひやってみましょう。
病気・害虫
病気にかかることが少なく丈夫
センニチコウはとても丈夫な草花です。病気にかかることはほとんどありません。丈夫なので、ガーデニング初心者にも取り扱いやすい花と言えるでしょう。
しかし、加湿には少し弱い傾向があるので、長雨が続く場合には注意が必要なケースもあります。蒸れてしまうと立枯病になることもあるので、周囲の枯れ葉を取り除いたり、黄色くなった葉を摘み取ったりするなど、手入れをしてあげた方がよさそうです。
ハダニ、ヨトウムシ、ナメクジなど
夏場の高温時にハダニの被害にあうことがあります。予防や対策方法は、水で洗い流すことです。葉の裏側までホースを使い、しっかりと洗い流しましょう。
葉や花が食べられていたら、ヨトウムシやナメクジといった害虫の被害が考えられます。他にも、ダンゴムシやバッタにも食べられてしまうことがあります。手入れをするときには、虫に食べられていないか、周囲に害虫がいないか、よく確認しましょう。
センニチコウ(千日紅)を育てよう
センニチコウは丈夫で育てやすい草花です。センニチコウを植え付けて、可愛くポップな庭や花壇を作りましょう。
育て方も簡単なので、植え付け方法を参考に、鉢植えや庭植えで楽しんでくださいね。開花中は切り花やドライフラワーにして、ぜひ室内にも飾ってみてはいかがでしょうか?