ハーデンベルギアの育て方|剪定方法や栽培のコツとは?

ガーデニング

ハーデンベルギアは小さな紫や白い色の花穂を付けます。和名では小町藤とも呼ばれており、可憐な花をつるから垂らすように咲かせます。近年ではハンギングバスケットにも使用されており、徐々に人気が高まっています。今回はハーデンベルギアの育て方について、お伝えしていきます。

ハーデンベルギアとは?

ハーデンベルギア(小町藤)

科・属名マメ科 ハーデンベルギア属
園芸分類花木、庭木
形態つる性常緑低木
耐寒性やや強い
耐暑性やや強い

ハーデンベルギアは硬く深い緑色の葉を常緑でつけ、開花期には葉の付け根から花芽を出します。つるは長くなると3mにもなるので、支柱に絡ませたり、行燈仕立てにして飾ると素敵でしょう。花色は白やピンク、紫があり、まるで胡蝶蘭のような花をつけて和風な雰囲気を楽しむことができます。

ハーデンベルギアの育て方

環境

ハーデンベルギアは日当たりがよく、風通しのいい場所で育てましょう。

夏の時期

暑さには強いですが、夏の直射日光と乾燥で葉が茶色くなり、そのまま枯れてしまうことがあります。

ハーデンベルギアを鉢植えで育てている方は、7月〜9月の時期は半日陰の場所で育ててあげると、葉焼けを防止することができます。

冬の時期

雪が降るような寒冷地では、鉢植えで育てて室内に取り込み、冬越しをするのがおすすめです。

−3度くらいまでは耐えるので、地域によっては戸外で育てることもできます。しかし、まだ若く購入したばかりの苗は、寒さに慣れていないため枯れることがあり、注意が必要です。

12月〜2月ごろに購入したハーデンベルギアは、なるべく鉢植えのまま育て、霜の降りない軒下で管理します。地植えにしたい方は冬が過ぎてから植え付けると、痛まずに冬を越せるでしょう。

用土

水はけのいい土作り

ハーデンベルギアは、乾燥を好むので水はけのいい土作りをしましょう。

基本的な土作りの割合である赤玉土7:腐葉土3の割合でブレンドすれば、水はけや通気性に富んだ土作りができます。市販の培養土を使っても構いませんが、水はけが気になるような場合には、パーライトを入れると排水性がよくなります。

水やり

乾燥気味に水やりを

鉢植えは土の表面が乾いてから水やりをしましょう。鉢底から水が流れるまで、しっかりと水やりをしてください。

地植えは降雨のみで十分です。夏に乾燥が気になるようであれば、水やりをしてあげるといいでしょう。

冬場は暖かい昼間に水やりをします。花が開花したら、水切れを起こさないように気をつけましょう。

肥料

鉢植えには追肥

鉢植えは土中の養分が次第になくなっていくので、年に2回春と秋に緩効性肥料を与えましょう。

地植えは特に肥料を与えなくても大丈夫です。ハーデンベルギアをさらに大きく、根の張りをよくさせたいのであれば、春と秋に緩効性肥料を与えて生育のサポートをしましょう。

植え替え

植え替えで根詰まりを予防

鉢植えは植え替えが必要になります。

通年を通して植え替えはできますが、夏と冬はハーデンベルギアに負荷がかかりやすいので、春と秋が植え替えの適期になります。

鉢底から根が飛び出している植え替えずに2年を経過している、水が染み込んでいかない、いずれかの状態がひとつでも当てはまっているなら、植え替えをした方がいいでしょう。

増やし方

挿し木

ハーデンベルギアは挿し木で増やします。

4〜6月ごろにハーデンベルギアの先端を10cmほど剪定し、清潔な土に挿して挿し木をします。この時、葉は2〜3枚程度付いているのがベストです。多すぎると葉から水分が蒸散しやすくなってしまうので、手で摘み取り調節しましょう。

発根するまでは日陰の風通しのいい場所で管理し、土の表面が乾いてから水やりをしましょう。

挿し木がぐらつかなくなったら発根している合図なので、ポットや鉢に植え替えをします。

剪定・誘引

選定方法

ハーデンベルギアのつるはよく伸びるため、コンパクトにしたい方は毎年剪定を行いましょう。

花芽は秋頃につくられるので、遅くとも夏の終わりごろまでには剪定を行います。支柱から大きく飛び出ていたり、形が乱れているような箇所を選定しましょう。ハーデンベルギアをコンパクトに仕立てる方は、半分か1/3くらいの高さまで選定をします。

支柱に誘引

ハーデンベルギアは、花を垂らすように咲かせるので、支柱を立てて絡ませましょう。フェンスやトレリスに絡ませるのもおすすめです。常緑なので外からの目線を遮るといったメリットもあります。

誘引の仕方は、支柱を立て、ある程度絡ませて麻紐で軽く縛りましょう。そのうち自然とつるが伸びて巻きついていきます。行燈仕立てにすると、ハーデンベルギアをより豪華に鑑賞することができます。

病気・害虫

病気はあまりかからない

ハーデンベルギアは丈夫な低木なため、病気にかかることはほとんどありません。鉢植え栽培では、根腐れや根詰まりといった症状に気をつけましょう。

主な害虫被害

害虫被害もほとんど見られませんが、中にはアブラムシ、カイガラムシ、ハダニといった害虫が現れることもあります。ハダニは夏場の高温期に発生するため、定期的に葉に水をかけてあげると洗い流すことができます。アブラムシやカイガラムシは、見つけ次第すぐに殺虫剤を使ったり、ブラシや手でこそぎ落として対処しましょう。

品のあるハーデンベルギアを育てよう

ハーデンベルギアは非常に品がある花木です。大きく育てて壁やトレリスに垂らせば、開花期には優美な姿を見ることができるでしょう。鉢植えで育てる方は、行燈仕立てにしてゴージャスなハーデンベルギアを飾ってください。剪定方法は簡単ですが、秋以降の選定は花が咲かない原因になるので、選定時期には注意して行いましょう。

タイトルとURLをコピーしました